3 下準備は万全じゃ

これがなんかわかるかね?

わからん?まあ、そうかもしれん。これは実は、タワーの土台部分だ。

これをみて、仰天せんようでは、まあ、アマゾンでわしのようなことをやろう、などとおもわんほうがええ。

あまり写真ではよくみえんかもしれんが、このネジの高さとコンクリートの大きさにまず、きみは驚かなければならぬ。

さよう、これはたった1.5メートル角なのである。わずかこの程度の面積で、頂上は35メートルから45メートルにしよう、というのだ。35メートル、ちうとざっと10階だてのビルぐらいはある。10階建てのビルの底面積と、この底面積を考えると、どうだ?こんどはアッとおどろいたか?おどろかんようなら、これ以上読んでも無駄なような気がするがの。

この工事をわしといっしょにやったのが、

このNクンである。当年30数歳、かな。

Nクンは実は大学では、そのまま残って欲しい、といわれたほどの秀才であった。卒業後、M汽船のタンカーの一等航海士であった。が、そんなことは本人にはちっとも魅力でなかったのだろうな。なぜかアマゾンにひかれて、数万トンのタンカーを動かすというシゴトをほっぽりだして、アマゾンに移住して、ただの中古自動車屋の親父になろうとしておる。


10年以上つとめた企業をやめてあっさりブラジルにきて、さっさとブラジルのグラマーねえちゃんと結婚して国籍を取得してしまった。いまやブラジル人一世、というわけだ。

メカの達者でな、社長は「あの若い衆のネジの締め方をみただけでわかる」と高く評価しておったよ。実際、ウデも、まあ、わしほどではないが、相当なもんだ。毎日生き生きしとるぜ。