| コンタ君お手紙拝見 キミが毎日、楽しく、いきいきとした生活、学生生活という名に値する青年時 代を過ごしている様子がよくわかって喜んでいます。後になればアッという間に 過ぎてしまう時代です。一日一日を大切に楽しく修行をつんでいく日々、日本に いるよりは遥かにキミのためになっているなあ、と感じています。また、キミも 自分でもやる気になったときの自分の潜在能力にちょっと驚いているでしょう ね。はい、その潜在能力は多くの青年にあるのですが、残念ながら日本の教育制 度はそれを引き出すことができない受験一本やりの点数主義になってしまってい るのです。どれほどの才能が殺されていることかとおもうと怒りをおぼえます。 そのような社会で育ったキミが初めて、そうではない人々と出会って、自己の 個性を生かし、他の国の青年達と協力、共同する体験を持てるというのは今の日 本の青年で、おそらく数千人に一人、というぐらいのラッキーな立場です。この チャンスの前髪をしっかりつかまえて放さないことですね。 ただ、勘違いしちゃいけない。キミはもう20歳です。オトナになりました。 原則としては、自立するトシです。私は、自分の子どもたちが修行し、自立する のに必要な教育を受けるのを応援しているのであって、子どものいうままになん でもかってやるお父さんではありません。キミは大変、欲望に正直な人ですか ら、素直にそれを表現しています。でも、自分の欲望を全部みたすことは誰にも 出来ないし、「カネをもっとほしいから頂戴」というのは感心しません。アイデ アは自分で思いつくからアイデアなのですし、カネはキミが必要だ、という金額 を私たちは提供したわけで、それで足りないというのであれば、キミの事前調査 と予算立案が甘かったのです。責任はキミにあります。したがって、なんとかす る、責任もキミだけのものです。 具体的にいいます。 キミの学費、食費に必要なお金は再度、追加融資します。キミの欲望に対する お金は一切だしません。自分で欲望を押さえるすべをまなぶか、自分で必要なカ ネをかせぎなさい。 今後、「おねだり」というなまえで自分を甘やかすのはやめなさい。その時は よくても、自分の能力をダメにしてしまいます。 さらに、厳しいようですが、帰国してもここは少年時代のキミの「いえ」では ありません。短期滞在は結構ですが、ここを基地にバイトしてそのカネで、とか ムシのいいことを考えるのはおやめなさい。キミは家をでて巣立ちした動物と同 じなんです。3度の飯が自動的にでてきて、寝て、という「いえ」は、自分で作 らない限り、もはやどこにもないのだ、と理解したほうがいい。キミがいう「帰 国してバイト」というのは、基礎コストを親に持って貰って、利益だけを自分の ものにしようというわけですから、それはアマイ。 では、どうするか? キミが以上の条件をよく自分で考えて、これから必要な金額と、その理由を はっきりした根拠で書いた「予算計画書」をください。また当然、返済計画もな ければなりません。授業料と宿舎の経費については、出してあげる約束ですか ら、これは予算書には必要ですが、返済計画に入れないでいいです。当方は、そ れを検討した上で「融資」します。もちろん返却してもらいます。利息はとらな いけどね。返済期間はキミが27歳になるまで、と一応しましょうか。返済、と いうことは、キミが帰国しようと、渡米しようと、どこにいようが毎月、そちら の大学が終わったら、私たちのところに送金できる金額ということですね。今、 毎月3万円余計に欲しい、というのなら返済も毎月3万円になります。これは結 構大変ですからよくかんがえて。 日本は「景気がよくない、回復しない」と言って、またぞろ、税金を使って無 駄な道路や施設をつくって仕事をふやして、景気を無理矢理よくしよう、という 説がでています。しかし、それは君たちの世代に巨額の借金を背負わせることと おなじなんです。君たちの時代には税金は消費税30パーセント、所得税40 パーセントぐらいにはなる。もし、これをしなければ、欧州のように若者の失業 率が2割を越えます。アジア、中国が有力な貿易競争相手として育ってきたら、 今のようなうじゃじゃけた日本はつづきません。現在、一流大学をでて一流会社 に入ったはずの銀行員や証券会社の人々がどんどんクビになって所得は半分に なっています。これからはもっと増えるでしょう。だって、それ以上に優秀なア ジアのわかものが半分以下の賃金でよろこんで働くわけですから。 そのような時代に、自分のしたいことをして、生きたいように生きるには自分 自身の能力と努力以外に手段はありません。キミはキミのためにいま修行をして います。私たちのため、などではありませんから、少しでも「勉強してやって る」みたいにおもたら、「ゲームエンド」ですよ。 私たちは、君たちが社会で一人前に生きていけるようになったら、今度は君た ちに迷惑をかけないように、老後にそなえなければならないのです。その私たち がキミにできることは限られています。キミの能力を高める努力をキミがする限 り、必要なことは、出来るだけ応援します。 キミの手紙は「コンタの留学日記」として「開けゴマの会」のホームページに リンクして開設しています。(ファミ平は大学のパソコンでそれを読んでいるそうで す。) 南極ネットにも紹介しています。それを読んだ、私の友人のメッセージ を伝えます。 > 01847/01850 VYN02037 丁村姑爺 RE:【コンタの中国手紙】10月下旬 >( 1) 97/11/12 00:23 01841へのコメント コメント数:1 > > > では、次は最近必要なものコーナー、おねだりコーナーです。 > >こころ暖まる家族への手紙にチョット割り込ませてください。MINYA家のことに >口を挟むのはよくないと思いつつも、ちょっとコンタ君おねだりが過ぎるよ! > >パンツにシーツ、手袋、みんな中国にあるじゃない。ケント紙も、中国には分 >厚い紙がないというけれど、探せば似たような代用品がないわけじゃない。ス >ピッツの「そらも飛べるはず」のCD4枚アルバム??!!「デリシャス」の >ドリカム??!!そういうものは年に一度、思いもよらないクリスマスプレゼ >ントとしてもらって喜ぶもの。気軽に親にねだるものじゃないよ。 > >中国に行ったら中国の物を使う。日本にいたときと同じ暮らしをしたいのなら >中国に行く必要なんてないじゃない。物がなければ、ない状態を楽しむ。中国 >で手に入る物の、自分なりの新しい使い方を考える。そう考えれば中国は宝の >山だと思うのだよ、おじさんは。 > > 丁村 キビシイとおもうかもしれないことを色々書きましたが、私も、キミが健康で明 るくはじめて意欲的に勉強してることをおかあさんとともに喜んでいます。最後 にキミの希望する「アイデア」を無料プレゼント。 ★語学がうまくなればなるほど、生活費は安くなる。 ★中国人の友達ができればできるほど、生活費は安くなる。 ★寮の仲間がもし、お金モチばかりなら、出て民間に下宿する可能性をさが す。中国人とおなじレベルの生活をしようとすれば、その国の平均賃金の倍で暮 らせる。語学もうまくなる。 ★画廊で個展?半年でそんなウデになるなら学校いかなくてもええのでは、 とわしはおもう。もしどうしてもやりたいなら、路上展だね。 ★それより、中国国内を中国人のようなレベルで旅をして、今の内に見れる ものを見ることだ。ただ、これは能力ないとできない。まずは言葉ぢゃ。 ★日本帰国は在学中はしない、ぐらいにおもっていなさい。日本にきた中国 人留学生の多くがそうです。やがて中国の物価はもっと急騰します。エンはもっ と下がります。これからはいままでのように中国への留学は簡単にできなくな る。「企業内失業者」みたいな私もいつまで今の職場にいられるかわからない。 いま留学しているラッキーな時間を有効に使うことです。 20歳の誕生日のお祝いに、キミがほしがっていたカメラを送ります。(税金 がかからないように中古にしましたが、新品同様ですので、あるいは税金がかか るかもしれないが、それはキミが交渉してなんとかしなさい)中国語の本、司馬 遼太郎の本も何冊かいれましょう。おかあさんはパンツをいれていたようだが、 私は日本文化がわかるから、フンドシも追加してやれ、といいました。また、今 の時代が一体どういう時代かわかる本もいれておきます。きみを、甘やかすのは 簡単なことです。でも、オヤジがそれをやっちゃあおしめえよ、なんです。キミ がやがてオヤジになったらわかります。 では、健康で、苦しさを楽しむ留学生活を オヤジより 97/11/12 ○キミの手紙にも最後に、日付をいれておくれ。 ○おねだり、は禁止しましたが、本は送ります。 |